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リモートアカペラや多重録音を始めるために必要なもの(動画編)

たっきー クリエイティブ, その他, 便利ツール, 映像, #リモートアカペラ, #初心者向け, #多重録音,

みなさんこんにちは!この記事では主にリモートアカペラや多録をこれから始める人に向けて、必要となる装備を紹介しています。

前回の音源編ではリモートアカペラや多録の音源を録るための装備について紹介しましたが、今回はその録った音源を動画にするために必要なものをまとめていきます。音源編に比べれば内容は軽めです。

動画撮影に必要なもの

動画撮影はスマホさえあれば十分

もうタイトルで既に結論が出ていますが、見てほしいのはこちらのグラフ。
これは先日コロナ禍におけるアカペラ活動アンケートにおいてリモートアカペラや多録の動画を何で撮影しているかを調査した結果なんですが、圧倒的大多数の人がスマホで撮影しているという結果になりました。
というわけで、基本的に動画はお手元のスマホの動画撮影機能で十分です。

一眼などのカメラを持っている人は動画機能を活用しよう

さて、動画撮影にはスマホさえあればOKと書きましたが、筆者のように既に趣味や旅行用に一眼レフやミラーレス一眼などのカメラを持っている人もいるかもしれません。最近の一眼には動画撮影機能も搭載されていて、それを使えばスマホよりもいいレンズを使ってよりそれっぽい画質の動画を撮ることができるので、せっかく手元にあるなら活用しない手はありません。
その際に使うレンズは自由ですが、焦点距離50mm前後の標準レンズだと人の視界に近い自然なポートレートになり、かつ開放F値(絞り値)が小さいものを選ぶと背景がいい感じにボケてくれるので個人的にはおすすめです。

たとえばこういうレンズ(NikonのDXマウントの場合)
カメラのレンズキットについてくるようなレンズでも十分だと思います

スマホでもカメラでも、あると便利なのは三脚

というわけでこの記事はこれにて終了!というのはさすがに雑すぎるので、ここからは動画撮影に役立つ装備を紹介していきます。

さて、皆さんはスマホで動画を撮る時に皆さんどこにスマホを固定していますか?
手持ちだとブレブレになるし、そもそも一人暮らしだと持っていてくれる人はいないし、テーブルや棚の上に置いて撮ろうとしても案外うまくいかない…という経験がある人は多いんじゃないでしょうか。
そんな時に便利なのはズバリ三脚。スマホ用の三脚は大きく分けて次の三種類あります。

  • スタンダードタイプの三脚
  • 形を自由に変えられるフレキシブルタイプの三脚
  • 自撮り棒としても使える三脚

スタンダードタイプの三脚

いわゆる「三脚」と聞いてまず思い浮かべるようなタイプのものです。高さを比較的自由に変えられるのが特徴。

スマホを固定するために使うのであれば耐重量は気にする必要はないのですが、一番大事なポイントは高さ。スマホ用三脚として売られているものは125cmくらいまでしか伸びないものが多いんですが、アカペラ動画の場合目線くらいの高さで撮影することが多いので、家の床に置いて使う場合はだいたい150cmくらいまでは伸びるものをおすすめします。

最近はAmazonで中国メーカーのスマホ三脚が安くでたくさん出ている一方、どれも怪しい日本語のレビューで埋め尽くされていてどれが信用できる製品なのか分からない状況なので、壊れにくい・ガタつきにくい製品を求めるならSLIKやVelbonといったカメラ三脚の定番メーカーのものを選ぶとよいでしょう。
なお通常の三脚の場合そのままだとスマホは固定できないので、三脚に取り付けるスマホ固定用のアタッチメントを使います。こちらは数百円で手に入ります。
(ちなみにAmazonの怪しいやらせレビュー商品を見分ける奥の手としてAmazonレビュー探偵なるウィジェットがあり、個人的によくお世話になっています)

Velbonの三脚(全高153cm)
三脚にスマホを固定するためのアタッチメント例

ちなみに、「上から見下ろすような構図で撮りたい!」みたいな方には、さらに高くまで伸びるものも売られているので調べてみるといいかもしれません。(屋外で使おうとすると風ですぐ倒れそうなのでちょっと怖いですが…)

2.1mまで伸びるスマホ用三脚

形を自由に変えられるフレキシブルタイプの三脚

こちらはアームの形を自由に変えられるタイプの三脚で、ゴリラポッドとかは有名ですね。普通の三脚だと倒れてしまう岩場など不安定な場所で使ったり、手すりなどにくくりつけて撮ることができるので使うシーンによっては便利かもしれません。

スマホ用ゴリラポッド

自撮り棒としても使えるタイプの三脚

もう一つご紹介するのは三脚と自撮り棒の一人二役をこなしてくれるタイプのアイテム。どちらかというと自撮り棒の機能を優先して作っている印象があるので三脚としては卓上で置いて使う程度の高さしかない印象ですが、そこまで普段三脚を使う予定がない人ならこういったものもアリかもしれません。

自撮り棒としても使えるタイプの三脚

映りを確実に一段上げてくれるリングライト

さて、スマホと三脚さえあれば動画は撮れるんですが、撮ってみるとあれ意外と顔色が悪いなとか映りが悪いぞ…なんて思うことはしばしば。家の照明は基本的に天井の1か所から照らすものが多いので、どうしても顔に影ができてしまったりしがちなんですね。

そんな時に役立つのがリングライトなどの照明器具!テレビ番組やミュージックビデオなど屋内撮影の現場では照明機材はほぼ必ず使われていて、照らすか照らさないかで動画のクオリティは格段に変わってきます。
以前はそうした撮影用の照明器具は5〜10万円もするようなプロ用のガチ機材がほとんどだったんですが、最近はインスタグラマーやYouTuberなど動画を撮ったり生配信をするような人が増えているおかげで簡易的なものは5,000円を切るくらいの価格帯で気軽に買えるようになりました。リングライトは筆者自身も使っているんですが、ZOOMのテレビ会議などをする時にも横に置いておくだけで顔の印象が全く違うので、ひとつ持っておくと今の時代とても活躍してくれます。

リングライトの一例
こういうタイプの照明で両側から照らすのもアリ

さらにこだわりたい人は白背景やグリーンバックも

さて、あとは家で動画を撮影する時に背景に生活感のある部屋やヨレヨレのカーテンが映り込んでしまったり、プロのアカペラ動画のようなきれいな無地の白背景がほしいという人もいるかもしれません。そんなニーズに答えてくれるのが白い背景布
さらに、グリーンバック(緑背景)を使えば動画編集ソフトで人物だけを切り抜いてクロマキー合成して重ね合わせたりして面白い動画を作ったりと表現の幅も自由自在。

もはやここまで揃えた日にはちょっとした撮影スタジオのようになってくるので普通にリモートアカペラを軽く楽しむ分には全然必要ないと思いますが、よりクリエイティブな世界にどっぷり足を踏み入れていきたい人はこういったものを活用してみるのもいいかもしれません。

ちなみに白背景布は畳んでしまっていたものを広げたりするとシワが気になることが多いので、衣服用のアイロンを持っていない場合はついでに買っておくと余計なストレスから解放されます。

白背景やグリーンバックの例

動画編集に必要なもの

基本的にはパソコンで編集するのがおすすめ

歌っている動画を撮ったところで次に必要なのは編集作業。
一緒に歌うメンバーに動画編集が得意な人がいるならその人に任せればOK動画をGoogleドライブやDropboxなどにアップして共有すれば完了です。音源同様、編集してくれるメンバーへの感謝だけは忘れないように。

さて、では動画を自分で編集する人は何を使えばいいかという話ですが、スマホでも無理というわけではないものの基本的にはPC上での作業がおすすめです。
というのも、リモートアカペラや多録の動画は基本的に一つの画面上に複数の動画を配置するパターンが多く、スマホでは画面が小さくてやりづらい&そもそもそういった編集に対応しているスマホアプリがかなり少ないためです。
(スマホの動画編集アプリは、基本的に一つの動画にフィルターや特殊効果などの加工を施したり複数の動画をスライドショーのようにつなぎ合わせたりするものがほとんどです)

どんなソフトを使えばいいの?

無料で使えるソフトとしてはDaVinci Resolveのフリー版、MacであればプリインストールされているiMovie、WindowsであればAviUtlという歴史の長いフリーソフトあたりでしょうか。
しっかりお金をかけてもいいのであればAdobe Premiere ProDaVinci Resolveの有償版、MacであればiMovieの上位互換であるFinal Cut Proなどが定番です。(筆者は趣味で写真の編集などもいろいろやっているのでAdobeをごそっと契約して使っています)
このあたりのソフトの選び方や使い方については映像クリエイターのよっさんがまとめた以下の記事が非常に参考になるのでぜひこちらを読んでみてください。

【映像クリエイターのプロがまとめる】リモートアカペラに使える編集ソフト・アプリ

まとめ

というわけで音源編に引き続き、今回はリモートアカペラや多録の動画づくりに必要な装備をまとめてみました。まだリモートアカペラに挑戦したことがない人もこの記事を読んだからにはもう装備はバッチリです。

でも道具は揃えることが目的なのではなく、あくまで目的のための手段。一番大事なのはそれを使ってどんなアカペラをやりたいか、どんな作品を作りたいかだと思うので、ぜひYouTubeなどでいろんなアカペラ動画や音楽動画を見たり、いろんなアカペラを聴いてみて、こんなことをやってみたい!というのを見つけてみてください。

まだコロナ禍がしばらく続き、以前のように対面で思いっきりアカペラができる日はもう少し先になりそうですが、せっかくの機会なのでぜひこんなことでもない限り試す機会がなかった新しいアカペラの楽しみ方を見つけてみてください。
そしてそこで見つけた新しい楽しみ方は、これからきっと生涯あなたのアカペラライフに役立ってくれるはずです!

たっきー

東京大学LaVoce OB。JAM2015本選やソラマチアカペラストリート2日目トリ出演のほか、2015年のWAVOC主催チャリティコンサートではゴスペラーズ・Little Glee Monster・TRY-TONEとの共演も果たす。現在はJAMをはじめとした大会・サークルライブなどの審査員や中学校の授業でアカペラを教える取り組みなどの傍ら、映画ソングをアカペラで歌う『osco;picaro』やバーバーショップカルテット『coiffeur』などで演奏活動を続けている。

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